1952年(昭和27年)、スウェーデン、ルンド大学医学部のペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が動物実験中に、偶然金属の純チタンが骨と結合する事を発見し、13年間の基礎研究の後、1965年に歯の無い患者さんにチタン製の人工歯根(インプラント)を埋入する最初の治療を行ったのが、今日世界50ヶ国以上で治療に用いられるようになった歯科インプラントの始まりです。
この骨と結合する事象をブローネマルク博士は「Osseointegration(オッセオインテグレーション)」と命名しました。
我国においては、東京歯科大学の小宮山彌太郎博士がスウェーデン、イエテボリ大学歯学部に留学中(1980~1983年)ブローネマルク博士が開発したこの治療法を知り、帰国しすぐにブローネマルク博士を招き、日本で初めての臨床応用が1983年6月に東京歯科大学で行われました。
1979年(昭和54年)より、インプラント治療を始めましたが当時は人工サファイヤなどを用いたインプラントで、骨と結合するタイプではなかったため、長期(少なくとも10年以上)にわたって機能するかどうかのエビデンス(証拠・根拠)は不明でした。
つまり骨と結合しないため、自分の歯と連結しなければ機能できないため、何年もつかは連結する天然歯の強度によっても左右される状態でした。
※写真はインプラント専用治療室です。
1986年(昭和61年)ブローネマルク教授のインプラントの研究論文と出会い、今日のインプラント治療をすすめるきっかけとなりました。
1988年(昭和63年)小宮山彌太郎先生にお願いし、スウェーデン、イエテボリ大学のブローネマルク・クリニック(インプラント治療専門)で、インプラント治療の基礎、臨床について研修を受けました。
手術テクニックについては、ウルフ・レックホルム教授から、冠など補綴治療についてはイエムト教授から教わりました。
帰国後、インプラント専門手術室を増設。
※写真はブローネマルク、クリニック 口腔外科、ウルフ・レックホルム教授と(1988年)
1989年(平成元年)5月、中国・四国地方で最初のブローネマルク・システムによるインプラント手術を当院で行いました。(ノーベルファルマー社調べ)
この時の1号患者さんは、下顎総義歯の方で6本埋入し、22年経過した2011年(平成23年)の現在も問題なく使用中です。(固定式ブリッジ)
以来、麻酔専門医、インプラント治療経験20年以上の衛生士3名とチームを組み、インプラント治療を行っています。
インプラント治療は失った歯の機能を取り戻す画期的な治療法ですが、手術を伴う治療法でもあります。
(また保険外の費用もかかります。)
当院ではまず今日まで歯科医療の先人達が積み重ねてきた技術(いろいろな種類の義歯など)をご紹介し、
患者さんの年令(余命)、健康状態などを考慮、検討し、最善の治療法をご提案します。
インプラント治療は、歯の抜けてしまったところに人工の歯根を埋め込み、
あごの骨に固定した後で人工の歯を装着する治療方法です。
歯を「根元の部分」から再現するので、元からあるご自身の歯と同等の噛み応えでお食事を楽しむことができます。
インプラントは保険適用外で、治療費は難易度や冠の種類などにより異なります。
当院はインプラント治療暦32年の経験により、患者さんの症状に合せた治療方法をご提案させていただきます。
また、セカンドオピニオンにも対応しております。
医療の発達と共に患者さんが選べる治療方法も多岐にわたります。
しかし、いざ専門的なことになるとなかなか患者さん個人では判断できません。
そのためにわたし達歯科医師からの充分な説明が必要となってきます。
医師が勝手に医療を提供するのではなく、また患者さんの望まれる治療だけをするのでもなく、患者さんのご要望をしっかりとお聞きし、
そこから最も望ましいと思われる治療方法を患者さんにわかりやすくご説明します。
そして患者さんに納得していただいてから治療に進みます。
当院では患者さんの「?」にしっかりとお応えします。
不安や疑問などはその都度お気軽にお尋ねください。
患者さんに安心していただける治療のご提供と何でも気軽に聞ける、そんな患者さんにとって身近な歯科医院を目指しています。
A. インプラント手術は、十分な局所麻酔下で行うため、痛みjは抜歯と同じ程度でほとんどありません。
また、痛みを軽減する様々な療法を行っていますので、担当医に相談して下さい。
A. 手術自体は1~2時間で終了し、入院の必要はありません。
術後jは経過観察のために通常3~6ヶ月の通院が必要です。
ただし、症状によって治療期間が異なりますので、事前に担当医に確認しましょう。
A. 症状や治療の内容により負担費用額は異なります。
インプラント治療には健康保険が適用されませんが、医療費控除の対象になるjこともあります。
印欧ランとは適切なアフターケアを行えば、長期に渡って機能しますので、一概に高いとは言い切れないでしょう。
A. 特別なアフターケアの必要はありません。
インプラントは普通に歯磨きをし、半年または年一回の定期健診だけで、長期に渡って使用できます。
40年以上経っても問題なく機能している実績もあります。